マウスの標準2014/12/09 14:36

最近ちょっと忙しかったせいか右手人差し指の第2関節あたりに痛みを感じていました。マウスの左クリックと関係があるのかもしれないと思いマウスを換えてみました。下の写真の左が今まで使っていた普通のかたちのマウスで右が今回買い換えたマウスです。

マウス

エルゴマウスというような商品名で売られているものでクリックボタンが右に傾いています。一般のマウスは常に手を左にひねっていないといけませんが、これは商品説明にもあるように手を机の上に自然に置いた状態で操作できます。実際に使ってみると確かにこの方が自然で楽な気がします。なぜこのかたちが今まで標準ではなかったのだろうかと不思議にさえ思えます。こっちの方が種類が多く値段も安くなるときが来るのでしょうか。

ミヤマクワガタがコガネムシになった国立競技場2014/12/18 10:49

昨日(2014年12月17日)の朝日新聞に「列島の水没を待つ亀のような鈍重な姿」という国立競技場修正案に対する磯崎新氏の感想が紹介されていました。
このコンペは設定された建物の規模や内容以外にも応募資格など問題の多いコンペでした。当選案にはザハ・ハディドの案が選ばれたわけですが、この当初案も私にはザハ・ハディドの作品としてはベストではないと思えました。確かにインパクトはありましたが、ザハ・ハディドの魅力はこのような乗り物のようなまたは昆虫のようなシンメトリカルに完結したかたちの建築ではないと思ったからです。同じ自然でも昆虫ではなく地形とか植物のようなより有機的で躍動感のあるかたちこそザハ・ハディドの魅力です。
そんな風に思っていた中で、修正案を最初に見たときにはさらにさらにがっかりしました。まあ昆虫でもまだ最初はミヤマクワガタぐらいの印象はあったのにそれがコガネムシに変態、いや変身してしまいました。前回東京オリンピックの時にできた世紀の傑作「国立代々木競技場」を思い浮かべるにつけ時代が違うと諦めるしかないのでしょうか。

第九2014/12/27 12:13

昨日親しい方に誘われて年末恒例の第九演奏会に行ってきました。
小泉和裕指揮東京都交響楽団によるサントリーホールでの演奏会です。全体的に明るい響きで、第1楽章、第2楽章はリズム感にあふれ、第3楽章は一転してゆるやかに静かに流れます。あまり聴かない第九ですが今夜の演奏は本当にすばらしい、やっぱりベートーベンの交響曲は良いと思いました。
続く第4楽章も演奏はすばらしいのですが、第3楽章まで高揚していた気分は残念ながら下降してしまいました。主題のおなじみのメロディも良いし、感動的に作曲されたパーツはたくさんあるのですが、メッセージ性が強いこともあり、なんでここの次にこうなるの、という気持ち悪さがたくさんなのです。だからこれはこの曲をテーマ曲にしたあの気持ち悪い映画『時計じかけのオレンジ』にも通じるんじゃないかとさえ思えます。オーケストラに合唱を付けるのは良いとして独唱はいらないんじゃないかとか、全体をもっと要素を減らしてすっきり作曲しなおしてくれれば、さらにシラーの詩も見直してくれれば、私にとっては他の8曲の交響曲と同じように好きな音楽として楽しめるのに、とまことにまことに不遜にも思ってしまいました。


サントリーホール

58になって知ってわくわく2014/12/29 23:14

去年放送され今夜アンコール放送された『中谷美紀 トルコ紀行 天才建築家 シナンが遺した奇跡』(BS日テレ)をさっき見ました。
スレイマニエ・モスクやセリミエ・モスクの内部のなんと美しいこと、高校のとき図書室の美術本でゴシックの大聖堂の写真を見たときのような感動でした。恥ずかしながら不勉強ゆえシナンという名前も10年前に出版された夢枕獏著『シナン』(中央公論新社)を読んではじめて知り、セリミエ・モスクの内部なども今夜はじめて見ました。
まあしかし知らなかったおかげでこの年になってわくわくできて、また不肖ゆえこんな体験ができるかもしれないと思って、来年は良い年をと今年を締めくくりたいと思います。