パイロット万年筆フォルカン ― 2017/10/06 20:03
きょう、パイロットコーポレーションに万年筆の調整をしてもらいに行ってきました。
去年買ったパイロット“カスタムヘリテイジ912”のフォルカンという特殊なペン先の万年筆です。
しばらく書いているとかすれることがあったのですが、使えないほどではないのでこんなものなのかなあと今まで使ってきました。でも他に使っているプラチナの万年筆はまったくかすれることがないので思い切ってメーカーに相談してみることにした次第です。
本社受付で来意を告げると担当者が現れ、専用の部屋に案内されました。持参した試し書きをした紙をお見せし状況を説明し万年筆を見ていただいたところ、ペン先がほんの僅か開いているとのことでその場で調整していただきました。インクの出が今までより少なくなり、細い線が描きやすくなりました。
フォルカンというペン先は一般のペン先より軟らかく細い線から太い線まで描ける特徴を持っています。この万年筆を買った動機のひとつは、簡単な図面を描いたりスケッチをするのに、ペンを持ち替えることなく線幅を描き分けられると思ったからです。またロットリングなど製図用のペンと違い筆圧を変えることにより連続して線幅を変えることができます。定規を使って正確な図面を描くにはこれでは困るのですが、フリーハンドで描くにはむしろこの方が味が出て良いとも言えます。
かすれるだけではなく、調整の前は細い線が思ったほど細くなかったのですが、調整後は細線から太線までかなりの線幅を描き分けられるようになりました。
パイロットコーポレーションは受付から調整担当の方まで親切で感じが良く、気分良く帰って来ました。料金も保証期間内ということで無料でした。帰宅して、持って行った試し書きと同じようにA4の紙に埋めた文字もまったくかすれることはありませんでした。安かろう悪かろうに売りっ放しなんてものも少なくありませんが、パイロットというものづくりの会社としての良心を感じさせられた好日でした。

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