バッハのシャコンヌ2021/02/11 21:38

2月7日にNHKEテレ、クラシック音楽館で放送されたイヴリー・ギトリスのインタビューとバッハのシャコンヌの演奏を、きょうNHKプラスで見ました。
ギトリスは昨年12月24日に98歳で永眠したそうですが、昨年6月の最後のインタビューでバッハのシャコンヌについて

こんなにも壮大な音楽 他に聴いたことあるかい?
天国 地獄 生 死
空と海 光 生命 すべてのはじまりなんだ

と語っていました。
バイオリン一挺だけで演奏されるこの曲は何十人、何百人で演奏される交響曲などよりも壮大です。
壮大なだけではなく短調から長調に転調する所など涙があふれてきます。
映画の『無伴奏「シャコンヌ」』などはこの曲に触発され、この曲のためにつくられたまさにギトリスの上の言葉を映像にしたような映画でしたが、現在DVDなどで発売されていないのは残念なことです。
ちなみに私はヒラリー・ハーンがデビューアルバムとして17歳で録音した演奏が一番感動的で好きです。あらゆる芸術の中でも。

森東京五輪・パラ組織委会長辞任に思う不寛容と不正義2021/02/13 13:47

東京五輪・パラ組織委員会の森喜朗会長が2月3日のJOC臨時評議員会で、「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」などと発言したそうで、この発言がもとで世論が沸騰しきのう(2月12日)会長の辞任表明がありました。

どのような前後関係でこのような発言があったのか知りませんが、不適切であることは間違いないでしょう。しかしこの発言に続いて女性の理事の数や発言時間を制限しましょうなどと言ったわけでもないようですし、発言を撤回し謝罪しているのですから辞任まで求めるのはどうなんだろうと思います。

我々だって日頃、理系の人間はどうだとか、文系の人間はどうだとか、体育会系出身者はどうだとか若い者は年寄りはとその属性によってあーだこーだと軽口叩くのはよくあることです。一般に男性より女性の方が話好きでもしかしたら会議での発言も長くなる傾向があるのかもしれませんが、その事実を口にしただけで男女差別になるとは思いません。「女性が・・・時間がかかります」のところだけ強調されて海外にも伝わり批判が拡大し、不寛容な時代の中、ザハ・ハディドの国立競技場コンペ案破棄に始まった2020東京五輪・パラにまた一つけちが付くことになりました。今回の辞任劇もそこまで?という感じが60代の私などはします。(もし自分もその評議員会の場にいたらあるいは違った印象になったかもしれませんが)

そんなことよりもっと大きな不正義、たとえば自殺者まで出るような明らかな嘘をつき続けて要職にとどまりあるいは栄転している政治家や官僚こそ世論の力によって断罪しなければならないのではないでしょうか。


くっきり富士山2021/02/19 19:50

きょうたまたま世田谷から見た富士山

世田谷から見た富士